脱サラして不動産業開業をするための準備・確認事項
不動産会社に勤務していて、これから不動産業を始めようと検討されている方はご存知だと思いますが、不動産業(宅建業)を始めるためには、宅地建物取引業の免許が必要となります。
宅建業の免許を取得するためには、宅地建物取引主任者の資格と事務所の確保が必要になります。また、株式会社や合同会社という法人格を有して宅建免許を取得するためには、免許申請前に法人を設立する必要があります。
脱サラして不動産業を開業しようと検討されている方は、これらの準備を行うにあたって、無駄の無い準備を行って頂きたい思います。
宅建業の免許を取得して営業を開始するには、免許申請から約30日~40日程時間を要します。この間は、当然宅建業を行うことは出来ません。しかし、免許申請のための事務所は既に借りてしまっていて家賃が発生してしまいます。
この家賃が売上の上がらない開業当初には非常に重くのしかかってきます。もちろん、水道光熱費も審査期間中にも発生しますし、従業員を先に雇っている場合は、人件費もかかります。
これらのコストを如何に節約して売上を上げるかが開業当初の使命と言っても過言ではありません。しっかりとした知識を身に付け、綿密な開業計画を練る必要があります。
会社を辞めてからゆっくり考えようでは無駄な費用と時間を費やすことになりますので、ご注意下さい。
助成金を利用するかどうかの検討は会社設立前に!
まず、会社勤めされていた方は、雇用保険の算定基礎期間が5年以上ある場合は、受給資格者創業支援助成金を受けられる可能性があります。助成金の詳細はリンクをご参照下さい。
5年以上とは、直前まで働いてた会社のみの期間ではなく、これまで雇用保険に加入していた全ての会社の期間になります。
本助成金を受給するためには、会社設立前に所定の手続を行う必要があります。会社設立後に本助成金を受給しようと思っても、会社設立前に所定の手続を経ていない方は、受給出来ません。
不動産業などは、開業当初から従業員を何名か雇い入れることが少なくない業種ですので、要件を整え、手続の順番を間違えなければ受給できる可能性は高いと言えます。
但し、本助成金を受給する場合は、会社設立のタイミングが通常よりも遅くなりますので、それに連動し、宅建免許申請も遅くなり、開業が遅れるというデメリットもあります。
助成金を活用することがあなたにとって有効か、それともいち早く営業を開始した方が有効かどうかは十分に検討して頂きたいところです。
会社設立をする場合
免許取得にあたって、法人格で申請する場合は、事前に会社を設立しなくてはなりません。個人と法人どちらの方が不動産業にとって有利かと言えば、もちろん法人格を有していた方が営業上有利と言えるのではないでしょうか?また、人材を確保するにあたっても個人事業主よりも会社という法人格を有していた方が良い人材を確保出来ると思います。
お客様の立場、雇われる側の立場になってみれば、個人事業主と法人どちらが良いかはご理解頂けるかと思いますので、ここでは説明を省きます。ここら辺については、個人事業ではなく、法人化する意味とはをご参照下さい。
前記、助成金を利用する場合、会社設立は所定の手続を経た後にするということは説明しました。しかし、いち早く宅建業を開始しようと考えている方は、現在勤めている会社を退社する前から会社設立手続のみは進めておいた方が免許取得・営業開始のスケジュールを早めることが出来ます。
既に、説明しましたが、宅建業の免許を取得するためには、免許申請から約30日~40日の時間を要します。これだけでも時間的に大分ロスになります。会社設立の手続は、最短でも謄本が取得出来る様になるまでに、登記の申請から2日~5日程かかります。
法人で宅建の免許申請をする場合は、会社の登記簿謄本が必要になりますので、会社を退社後に会社を設立して免許申請するとなると約40日~60日程営業開始までに時間を要することになってしまいます。
地域によっては、本当に60日位かかる場合もあります。これでは、2ヶ月間売上も所得もない状態で事務所費等を負担しなくてはならなくなってしまいますので、非常に無駄が多くなります。
助成金を利用しない場合は、予め会社設立の準備を進めておくと良いと思います。因みに、前記助成金を利用して会社設立、免許申請という流れを取った場合は、退社してから営業開始まで約2ヶ月~3ヶ月時間を要します(地域によって異なります)。
宅建免許の申請
会社も無事退社し、自らの会社も設立し、いざ宅建の免許申請を行うこととなった場合に注意して頂きたいのが、専任の取引主任者の勤務先変更の届出を事前に行ったかどうかです。
弊所にご依頼頂くお客様の7割位がこの手続を忘れているので、同時にこの手続を行うことになるのですが、以前の会社で専任の取引主任者として登録していた方は、勤務先の抹消手続をしなくてはなりません。
この手続は、会社側が行う手続と専任の取引主任者本人が行う手続と2つあります。ありがちなのが、会社側が専任の取引主任者を外す手続を行ったから、自分の勤務先は外れているはずだと勘違いされていることです。
宅地建物取引主任者証の変更手続は本人が行うものですので、会社側が専任の取引主任者を外す手続をしてもあなた個人の勤務先の登録は外れていません。
従って、あなたも勤務先を外す手続をしなくてはなりません。この手続には、地域よって会社の退職証明書等が必要になりますので、退社の際に予め会社からもらっておく必要があります。代表印の押印が必要になりますので、円満退社なら良いですが、後から書類を貰い辛い辞め方をした方はご注意下さい。
酷い会社になりますと、あなたが退社したにも関わらず、次の専任の取引主任者が見つからず、あなたをそのまま専任の取引主任者として登録したままにしておく会社もありますので、必ず専任の取引主任者として登録されている方は会社側に外す手続をお願いして下さい。
退社した会社側で専任の取引主任者を外す手続を行って頂けないと、あなたの宅建免許は許可されませんのでご注意下さい。
まとめ
以上、見てきた流れにより脱サラして宅建業を始めることが出来ます。脱サラしてからゆっくり準備を始めよう!では費用と時間を無駄にすることが十分ご理解頂けたかと思います。開業準備の段階から既にあなたの経営者としての素質が問われます。決して抜かりの無い綿密な開業計画を練って頂きたいと思います。
代表行政書士・個人情報保護士 山下 剛芳
東京都三鷹市中原1-29-17
TEL/FAX : 03-6666-1855
E-mail :
事務所総合サイト : http://www.usolution.jp/